ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

ラミエルの逆襲

 

「パンニング」記事初見のお客さま、経緯は右下のカテゴリー「石の名前」の2019年2月から、というのも大変なのでこの記事の最後にリンクを貼っておきます。ラミエルをご存じない方はYouTubeで検索して頂くとよろしゅうございます。

 


          パンニングだ! ざくろ沢だ!


 砂金取り、と言われて思い浮かぶ丸いお皿をぐりんぐりん回している図、あれがパンニング。ふと思いついて百円ショップの植木鉢皿で始めてどんどん深みにはまっていく様子は我ながら業が深い。その過程でたどり着いた阿武隈山地南端の「ざくろ沢」、ここで出会った磁鉄鉱の正八面体結晶を「ラミエル」と呼んだのはシャレでございます。一時は通いつめたものですが、すっかり足が遠ざかっていました。久しぶりにパンニングしたい。正八面体の磁鉄鉱を採ってみたい。宇宙からの電波が私を動かします。

 

 


 2年ぶりのざくろ沢。自分で見つけた宝のフィールドは、ときどきこうして自家の薬籠中にあることを確かめねばなりません。うんそう、沢の妖精さんが呼ぶの

 


 途中の砂防ダム

 


 ダムの上流がすっかり土砂や流木に埋もれてました。9月の大雨の結果かと。あの時日立市役所は水に沈みました。うわあ、パンニングポイント残っているかなあ。

 

      
 残ってた。だいぶ様相を変えましたが、見慣れた岩がおひさー♪とか言ってます。ここは磁鉄鉱の採れる唯一のポイント。そういえば足が遠のいた理由の一つが、化かされて場所を違えたことだっけなあ。…… さてやろうか。久しぶりのパンニングです。ええと道具は忘れてないな。手順も確認。それでも想定外の部分で何かやらかすものです、人間は。

 

     
 ふっふっふ、今日の新兵器。シリコンカバー付き強力ネオジム磁石だあ。真ん中の穴にビスを通してナットで留めてタコ糸結んで、これをプラ容器の中で上げ下げして磁鉄鉱を現場で集めてしまうのだ。以前のより効率がいいはず。濡れ手に粟の一攫千金、ああわしってなんてアタマいいんだろう。注意すべきはただ一点、こいつに直接砂鉄が付かないように。プラ容器内で使えばいいのだ。

 


 やっちまったーっ いきなりやっちまいました。何を考えたか、プラ容器を使わずにいきなりパン皿の砂の中に突っ込んでしまいました。頭でわかっていたはずなのに、手が勝手に動きやがったんです。いやこれは客観的に見てどう考えても頭の悪いやつだ。この砂鉄取り除くのものすごく大変なのにいい。

 


 なんて余計な手間を重ねながら少しずつ皿回しの勘を取り戻していきます。…… おや?

 


 大きなざくろ石だ。あの頃なら大喜びしたろうけど、他所のざくろ石の美しい結晶を知ったら急速に熱が冷めました。ここのざくろ石は変成岩中の他形結晶、色は可愛らしいけど不定形なんです。

 


 冬眠中のサワガニをまた起こしてしまった。ごめんね。

 

     
 勘が戻ればそれで良し。今日は1時間ほどで切り上げました。…… いつもフィールドから戻って愛車の姿を見るとほっとします。さて本日の戦果確認。

 


 ぶちまけたああ。戦利品の砂を入れたプラ容器のフタが外れたああ。幸いパン皿が受け止めてくれたけど、危うく今日という日が彼岸の彼方にぶっ飛ぶところでした。…… 久しぶりのパンニングとはいえ今日はグダグダ、失敗ばかりですう。落ち込むなあ。これ以上のやらかしがあるとすれば、この砂を地面にぶちまけてしまうこと。細心の注意で書斎まで持ち帰りました。

 


 今日のお持ち帰りぜんぶ。これだけです。短時間で、しかも磁石に付くものだけ持ち帰りました。…… その割には見た目いろいろですねえ。磁石に付くのは黒い磁鉄鉱だけでなく鉄の含有量の多いもの、結晶片岩のかけらとか輝石・角閃石、意外なところでざくろ石も。鉄ばんざくろ石というくらいで、鉄分が多いのもあるんでしょう。

 


 この中から、結晶構造のある磁鉄鉱だけを取り出します。ぷちっと。こういうせせこましい作業って心が落ち着くんだよなあ。楽しいなあ。

 


 取り出したぜんぶ。欠けのない完璧な正八面体ってなかなかありません。ここからさらに選別して、さあ撮影会の始まりです。ラミエル襲来、逆襲のラミエルじゃあ。

 

 


 これが一番ラミエルっぽい。エヴァンゲリオンをご存じない方、ごめんなさい。

 


 こんなことに一日を費やす。何て贅沢な日々でありましょうか。

 

 


 取りあえず加粒子砲を撃たせてみた。…… このAI時代になんて絵だ。

 

 

 

 

ラミエル初見。

↓ 初パンニング。

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