予定を入れない5連休,約束しない貴重な休日。
…… のはずでしたが,きょう3日は付き合いで奥久慈の月居山つきおれさんに登ることになりました。すいません山姿の写真があるはずでしたが見つかりません。
月居山は袋田の滝の片側にそびえる標高404メートルの山です。南北に2つの峰があるのですが,こんな低山でも双耳峰って呼んでいいのかな。わかりやすい形をしていて,県北の山に登るとあああそこに,と袋田近辺を示すいいランドマークになります。
今日の袋田の滝はすごかった。昨日の雨を集めて大激流です。滝を見に来たお客さんはラッキー。観瀑台に容赦なく水しぶきが掛かってます。日本三名瀑というのはどうも西国では浸透していないらしいけど,迫力という点で文句なく華厳の滝や那智の滝を超えた日本一の滝です。えーとか言う前に一度見に来てください。
ずどどどどー。
その滝の隣を滝と同じ角度で登るのがこのラッタル。慣れるまではゆっくり上がりましょう。下るのは大変なので,私はもっぱら登りでここを利用します。
ウツギの花が咲いている…… ああ,一人ならじっくり写真を撮れるのに。
滝の上部もすごい水量です。当たり前か。
本当にエラい滝なんだってば。
ひとつ上流の生瀬の滝。
そして稜線に出ます。この稜線は棚倉断層に沿ったもので,久慈川に沿ってはるか南まで続きます。下界とは気候帯が違う,いわば別世界です。風が寒かった。
ああ,ツクバネウツギがピンボケだあ。じっくり撮りたかったよお。
いったん北峰を登って降りて,2つの峰の鞍部に到着。かつてここにはお寺があって,山門と鐘が残ってます。
残っているものがもう一つ,大イチョウ。その当時に植えられたものでしょう。森に埋もれつつあります。雄の木で,雄花を盛んに散らしてました。やがてここで朽ち果てる運命です。
クサイチゴ。
ミヤマハコベも。白い花ばかり。
驚いた。これカタクリの実です。気づくとそこここに。月居山に自生があることを不覚にも知りませんでした。花期にはさぞや見事な群落だったことでしょう。早春に芽生え,他に先駆けて咲き,そそくさと実を成して初夏には消え去る春植物スプリングエフェメラルの代表です。
エイザンスミレの成れの果て。山中に隠れ住む高貴な姫君,と私が例えたのはあくまでも早春の花姿。どのスミレも初夏には大体こんなことになってます。いえ他意はありません。
さて月居山。三角点のあるのは南峰です。かつてはこんなところにお城がありました。佐竹氏の移封とともに廃城になったのですが,幕末の水戸藩内紛でも戦場になりました。
このギンランはいつからここにあるのだろう。
帰りは鞍部から一直線に滝のあたりまで下りる道を辿ったのですが,傍らにイカリソウが咲いてました。
本当にサプライズ。自然を歩くとたまにこういうご褒美があります。
ヤマフジが盛りに。
ラショウモンカズラ。この花を羅生門で斬られた鬼の腕に
…… てのは前にもご紹介しましたか。
ちょうど昼どき。大子の町の,これもご紹介済のDAIGO-CAFEでご飯です。オムライスがすっごくおいしかった。
このあと調子に乗って八溝山の山頂まで車で行って絶景を楽しんで,渋滞が始まる前に帰りました。図らずもまたまた大子フルコースの一日でした。
↓ ご参考に過去記事リンク
茨城県北芸術祭5 最終回 大子からガルパン聖地を経て袋田の滝へ - ジノ。
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