ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

2017-01-01から1年間の記事一覧

花物語 スミレ

スミレ程な 小さき人に 生まれたし 漱石 夏目漱石がスミレ好きだったのは,研究者の間では知られたことらしい。「世の俗塵から最も遠く,しかもひっそりと静かな美を放つ無垢な存在」(『夏目漱石辞典』三好行雄編)ということだそうで,まあ現実から遠く離…

木村昌福の本

(「指揮官・木村昌福」の続きです) 木村ショーフクの本は3冊読みました。リーズナブルな文庫ですので,ご紹介しておきます。 ①「キスカ島奇跡の撤退 木村昌福中将の生涯」 将口泰浩 新潮文庫 この本が書店に平積みになっているのを手にしたのがきっかけ。…

指揮官・木村昌福

かっこいい男がいました。名を木村昌福。「まさとみ」と読みますが,周囲は親しみをこめて「ショーフク」と呼びました。人呼んでヒゲのショーフク。ぴんと横に伸ばしたカイゼルひげが頭の両側にはみ出し,それが後ろからも見えたそうです。太平洋戦争時の,…

鶏足山にて

今日は茨城県城里町の鶏足山からの眺望をお届けします。栃木県との県境にあり,標高430メートル。弘法大師伝説の山です。冬季に北関東の山々が一望できます。

ツクツクボウシの森にて

久しぶりに,市内の秘密の森にやってきました。何が秘密かって? それはおいおい。 さっそく現れたのはミヤマクワガタのメス。9月も半ば,しかも今年はかなり低温なのに,頑張ってるね。 念のためひっくり返して足の色を確認。うん,ミヤマだ。 怒ってます…

永い午後もいつか

日曜に入ったイレギュラーの仕事。早々に終わって午後が空いたので,ジェニファーと権三さん(「パートナーたち」参照)を連れていつもの市内のフィールドへ。今日もいい天気です。 まずはサンショウウオの水たまりへ。 で,サンショウウオ。いました。まだ…

ブルーライト・ヨコハマ

横須賀まで車で行って軍港めぐりのクルーズを楽しみ,その日は横浜の氷川丸の近くの宿に一泊の予定でした。 あのあたりの道はそれはもう複雑なもので,私のような平野育ちの人間の理解の域を越えます。なぜ道はかくも上下しつつぐるぐる回るのか。なぜ高速道…

葉裏のものたち/あるコアシナガバチ一家の最期

庭のウメモドキの枝に,アシナガバチの大きな巣が見つかったのが6月のこと。コアシナガバチと思われる,黒ずんだ小型のアシナガバチです。ちょうど人の目の高さであり,母屋とラティスの間の,ヒトも通れば近所の野良猫も好んで通る小径,文字通りのキャッ…

パートナーたち

私の可愛いパートナーたちを紹介します ① ジェニファー はい,この子は元はソニーのEマウントの初期のモデル,NEX-5。マクロ機能のないズームレンズという,私にとってほぼ無意味な玉がついてました。でも購入目的は,タムロンの名玉「SP90ミリマク…

めだまもようがあらわれた!【虫閲覧超絶注意】

2004年の秋に家を建て直したとき。道路に面した側を木枠を格子にしたフェンス(ラティスと言うそうな)で仕切ることになりまして。ひとつ目隠しにと,狭い植木鉢でいじけていたミツバアケビを大きな鉢に移し替えて,ラティスに絡ませようと思い立ちました。 …

はじまりのものがたり

昔むかし…… 地球をおつくりになった神さまは,何億年もたって有機物のスープになったその海に,最初の生物をおつくりになりました。スープの中に細胞膜で仕切られた小さな袋をつくり,その中にRNAを中心とした遺伝―触媒システムと,同じ材料を使ったAT…