ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

海より来たりし者  【閲覧注意】

 【 海棲爬虫類の遺体あり、閲覧注意でお願いします 】

 


 台風十号は陸には大きな爪跡を残さず、されど海を適度に泡立たせてくれたことでしょう。直後の大潮。浜に出ないわけには参りません。

 


 引き潮に合わせて朝の海、ざざーん。

 


 期待通り、メノウが打ち上ってます。

 


 それなりに。もうこのレベルはその場で鑑賞するに留めます。

 


 黒メノウの

 


 仏頭状構造。これは持ち帰り。

 


 これも

 


 かなり大粒の仏頭。波に削られる前を見たかった。

 


 この黒メノウは

 


 晶洞に水晶びっしり。海岸メノウでは珍しい。わーいだ。

 


 赤メノウ。でかい。

 


 縞模様もあります。惜しむらくは海岸メノウなので断面が荒れていること。機械を使わないと平らにはできません。電動サンダー買わない? 効果絶大だよ、キミに良く似合うようふふのふーとか悪魔が囁いてきます。ああ、やめてくれ。

 


 最近のお気に入りはこの大きさの黒メノウ。接写すると面白い景色が見えます。

 


 ジャスパーにあまり興味はありませんでした。ただ最近富岡橋でお会いしたご家族の奥様が、おみやげ箱に戯れに入れておいたのを喜んで選んでくださったので少し認識を改めることに。いくつか仕入れて多様なニーズにお応えしよう。

 


 海綿spongeが肉を失って、英語表記通りのスポンジになってました。きれいに原型が残ってます。

 


 これ接写したら面白そう。持ち帰っちゃおっと。

 


 水戸は南風が収まらずジトペトぉな酷暑ですが、さすがにここは海風が涼しく感じられます。いい気分で浜をそぞろ歩いておりましたら

 


                え。

 


 立派な成体の、アカウミガメです。すでにこと切れていました。

 


 命を奪うような大きな外傷は見受けられません。産卵中もしくはそれを終えたところで力尽きたようです。周囲の状況から上陸は台風通過後、もう数日が経過しています。

 


 アカウミガメの遺体なんて、研究者なら持ち帰ろうとすることでしょう。実際そういう方を何人も知ってます。でも私はそういう人とは自然観を異にします。学者じゃありません、ナチュラリストです。どこかに報告すべきとは思いますが、それで不愉快な対応をされたこともあるのでやめときます。遺体といえど自然物、自然のものは自然に委ねます。

 


 鹿島灘アカウミガメが安定して上陸・産卵する北限地です。しかし東日本大震災で海岸が大きく変貌したのと、浜で車を乗り回して喜ぶような人が多いのとで近年は報告が減ってます。産卵は人目に触れればローカルニュースになります。でもとにかく、私は野生個体を見るのは初めてでした。

 


 本来が陸棲動物であったウミガメは、産卵だけは祖先のくびきから逃れられず陸で行わなくてはなりません。もう一億年以上そうしてるのだから他人が文句つけるスジではないのだけど、合理的でないなんて価値観の押し付けだけど、何より危険だよなあ。事実、卵や子亀の時の死亡率というか被食率は相当高いらしい。

 


 多少の想像と擬人化をお許しください。この母亀は、どうしても産卵しなければならなかった。台風で荒れる海を越え、大波打ち付ける海岸に上陸し、本願を果たしました。命の火が消えゆく刹那、何を考えたでしょうか。無念? 満足? 最小限の原初的感情は爬虫類にもあるはずです。この大きさになるまで生き抜き、子孫を残すこともできた。生存と繁殖、生物としての大願を全うした彼女には、喜びと満足でこの世界に別れを告げることができたことを切に望みます。

 

 


 今回のお持ち帰り。何だか竜宮城のおみやげ安物版みたいです。そのうち接写してお見せしますね。

 

 

 

 

☆ 海岸メノウにご興味のある方、サイト右上のカテゴリー「石の名前」をどうぞ。

 

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