ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

デカいフランカーに人生の使い方を学ぶ

 

 フランカー百里に来てるぞ、さあたいへん。


 なんのこっちゃ、という世間一般の大部分を占めるカタギの皆さまにおかれましては、航空自衛隊百里基地ツイッターを閲覧くださいませ。首都防衛を担う精鋭基地の方々が、もう大はしゃぎというかお祭り騒ぎ状態です。まさかフランカーを日本、しかも百里で見られるとはなあ。


 そのスジの皆さまには釈迦に説法ですが軽くご紹介。フランカーとは戦闘機の名前です。正式名 スホーイSu-30MKINATOが付けたコードネームが「フランカー」。ロシアのスホーイが開発したSu-27「フランカー」のインド輸出型です。中国空軍の主力戦闘機J-11はSu-27の 違法コピー。つまり事実上日本が仮想〇〇とする中国やロシアの戦闘機と同等品です。ソレが日本に来てるのだ。燃えずにいられるか。

 


 というので、前回ドイツ空軍の「ユーロファイター」が来た時にも動かなかった私が、百里基地に出張ることになりました。写真ならネット上になんぼでも上げられてますが、この目で見たいのだ。

 


 午前中は雨でした。やんだとはいえ雲の下の百里基地

 


 滑走路北側の撮影ポイントに着いたところで空自のF-2が飛びあがりました。でもこの天気ではフランカーは飛ばないだろう、と傍らでカメラを構えていた紳士が申されます。ならば。


 フランカーは格納庫前に駐機しているので、見やすい茨城空港の駐車場に移動します。…… これもご説明すると、この百里飛行場は滑走路が2本おおよそ南北に伸びていて、東側に航空自衛隊、西側に民間の「茨城空港」の施設があるんです。

 


 駐車場が一杯です。… って、今日は平日だよ? 第一から第三駐車場、そして本来は臨時目的の芝地まで満車状態。わああ、フランカー効果なのこれ。

 


 駐車場わきの見晴らし台に鈴なり。この寒空に立って、みな遥か対岸の格納庫方向を見ています。雨の最中からいたんだろうなあ、お疲れ様です。もっともここにおられるのは主に友人同士で来た若い人達です。
 


 もちろんここからも見えます。左から空自のF-15フランカーF-2。宣伝撮影用に並べられていて、ツイッターで正面からの写真が見られますよ。

 

     
 飛ぼうが飛ばまいが、いずれにせよ私には大したヒコーキ写真は撮れません。とにかくこの目でよく見たいので、徒歩で移動します。目的地は通称「与沢県警横」のポイント。フランカーのいる格納庫前エプロンの真向かいになります。

 


 ごめんなさい勝手にお撮りしてしまいました。そして全国のシロートの皆さまご覧ください。波動砲みたいなレンズ、航空無線機、見える脚立はすべて持ち込み、大型の車は野外で寝泊りするため。これがヒコーキ写真にすべてを賭けた漢オトコたちの姿です。日本全国、空自の基地周辺に必ずおられます。ご家族がどうなってるか知りません。私の知っている方はコレのために結婚を諦めました。別の人は退職金をつぎ込みました。ああなんて素敵な人生を送っておられることでしょう。私にはみな大きなお友達に見えてしまいます。

 


 一人の方に伺ったら、昨夜宇都宮から来て早朝からチャンスを待っているとのこと。氷雨降る中、かじかむ指をシャッターにかけたまま。見よこの生きざまを。揶揄しているように聞こえるならそれは誤解です。飛行機を撮ることに人生をつぎ込む。現実主義者から見れば理不尽な、それゆえに超俗した、私には羨ましいほどにかっこいい生き方です。


 いかんいかん。フランカーの話でした。

 


 いるいる、さっきよりよく見えます。バスが来て降り立った人たちが飛行機の前で記念撮影をしているのは、プレス関係者かはたまたインド大使館関係か。

                  ※ この日撮影のプレスの写真がネットにありました。

 


 フランカーとF‐15。青い模様の描かれたF‐15は小松基地の通称「アグレッサー(敵役)」部隊所属の複座型。空自最高の技量を持つパイロットが乗っているはずで、フランカーとの模擬空戦がどうなったのか気になります。

 


 F-2はフランカーよりふた回り小さい。空戦能力を追求した「現代の零戦」ですが、対するフランカーもこの推力偏向ノズルとカナード翼で驚異的な機動力を持ちます。格闘戦ではどっち?

 


 フード付きのジャケットを着て後ろ手を組んでいるのがインド人。私の身内が インド人ってジェット機飛ばせるの? なんて失礼極まりないことを言い放ちやがりました。本当に失礼な。インド空軍は昔からパキスタンと戦い続けていて、実戦経験が半端ありません。今回の共同訓練は間違いなく多くのものをもたらしてくれるでしょう。

 


 撮影用以外の3機のフランカーはシートを被せてエプロンに。遠来の珍客をなぜ雨ざらしにしてるかというと、フランカーがデカすぎて(特に垂直尾翼)格納庫に入らないからだって。インド人て体デカいから、きっと飛行機もデカさで選んだんでしょう(ウソ)。


 ああとにかくフランカー、見るだけは見たぞ。それ以上にカメラを構える紳士たちに何かを学んだ気になってます。しかしこうなると、やはり動いているフランカーとそれを追う波動砲レンズの砲列も見たくなってしまいました。訓練は27日まで続くそうで、あと1回くらい来てもいいかな、なんてね。本当にオトコたちの雄姿に影響を受けてしまったかも知れません。

 

 

 

 

 

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