シドミ酒
材料 クサボケの実(木瓜もっか)
薬効 筋肉の引きつり,暑気あたり,
薬酒づくり,好きです。
いま手元にあるだけでも,イカリソウ・ガマズミ・カラハナソウ・スイカズラ・チョウセンゴミシ・ナツメ…… そういえば先日公開したツクツクボウシタケもホワイトリカーに漬かってます。
薬効はさまざまで,生薬は体質によるので効いたり効かなかったり。まあ趣味です。
で,今日の主役はこれ。うちの庭のクサボケ。庭自慢にならないように注意して書きます。
出会いはもう十数年前。イモリを探して県北部の,そう「ひよっこ」の舞台になったあたりをうろついておりますと,山中なのにとてもよく整えられた田んぼがありました。その草刈りの行き届いた畔を歩いておりますと,いきなり足元に緑色のコロコロとしたものが固まって転がっております。よく見るとクサボケの実。ボケと比べてまん丸なのが特徴です。刈り込まれながらも,しっかりと結実しておりました。ちょうど欲しかったものです。ひょっとしたらここのお百姓さんのものかもとも思いつつ,3個ほど失敬してしまいました。家に帰って中の種を取り出し,家のラティスの下,私道のアスファルトとの間の1センチほどの隙間に蒔いてみたら,あらびっくり。たちまち芽を伸ばし,春には花を咲かせたのです。もともと多産系だったのでしょう。実もよく付きました。
道路の舗装工事の関係で庭のあちこち,ちゃんと土のある場所に移植されてからは大はしゃぎ。
高さ2メートルになんなんとするヤツ。2メートルのクサボケだとう? ただしこいつ,目立つせいでやたらアブラムシに狙われて,あまり結実しません。
庭の前面,街灯の下。高さ1メートル。花も実もたわわです。でも花壇を有効に使いたいという家族の申し出により,この収穫後に引っこ抜かれました。これがまた大騒ぎ。クサボケって,地下茎がものすごいんです。
塀の下。低く押さえてますが,ものすごく開花してものすごく結実します。
で,今年の収穫。軽く百個を越えました。固くて渋くて酸っぱくて,まったく食用になりません。でもなんかこう豊作だとうれしくなります。
輪切りにして,種子は取り出します。蒔きます。彼らの播種計画に加担しちゃうのです。人間の役に立つことであちこちに広めてもらう。多くの作物や園芸植物の作戦に,クサボケもちょっとだけ加えてあげましょう。
はい,輪切りなら3か月も漬け込めば使用可能。琥珀色の美しいお酒ができます。
これで終わると思った?
私のブログです。やっぱりアレを出さねば。
↓ さてこのヒトは?
実をすべて処理し終わった下から出てきました。糸をつづって上手に隠れつつ,クサボケの実をかじっていたナイスガイです。お菓子の家でぬくぬくと育っていたのが,いきなり白日の下に晒されちゃった。愛をうたうこのブログですが,状況的に,すみません愛を発露できませんでした。
クサボケ。日本特産,野生です。
山野に美しく咲きます。
本当は,毎年花を見せてくれるなら,私にはそれで十分なんです。
↓ ランキングサイト「にほんブログ村」です。よろしければポチを。