ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

玉川ざんまい,メノウにスッポン

 

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 ヤマユリが咲いてました。何よりも雄弁に夏を告げます。


 梅雨が明けた模様です,と気象予報士が言った翌日気温が30℃を超え,アブラゼミとミンミンゼミとヒグラシが揃って初鳴きしました。クマゼミ? おらんそんなもん。


 その夏の初日土曜日は仕事で潰れたけど,夜は三太の湯に行けたし,いよいよ人生ン十回目の夏のはじまりです。今日一日はフィールドざんまいすると決めてました。どこへ?そりゃ玉川に決まっておろうが。あ,失礼。決まっておりますことよホホホ。


 どうもテンションがおかしい。何かあるぞ。


 とにかく今日は,玉川のポイントをなるべく多く巡ります。梅雨の最後の雨でまだ増水してますがいいんです。フィールドに浸かりに行くんです。メノウは採れなくてもいい。

 

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 それでも最初のポイントで。小ぶりなものばかりですが幸先はいい。

 

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 村田橋は必ず他の方と競合するので遠めに見るだけ。さっそく一組おられます。ここが有名ポイントなのは安直に車を停められるのも一因かと。その意味でも私は遠慮します。本当に迷惑な方もいて,トラブルのとばっちりを食ってはたまりません。

 

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 フィールド遊びの鉄則なのですが,特に玉川では絶対に地元の方に迷惑をかけてはいけません。ここは純農村地帯,玉川は用水路。お百姓さんの領分です。トラブって道が閉鎖されたりしては元も子もありません。私はポイントまで多少歩くことになっても,無難な場所に停めます。あとはひたすら炎天下の歩き。頭上に夏の蒼天が広がります。暑いけどまあ夏だもの。

 

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 そしてたどり着いたこのポイント,実はメノウはあまり採れません。メノウはとにかく軽い鉱物ですぐ流されてしまうので,玉川でも堆積する場所はごく限られます。

 

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 これが玉川メノウの産状。こんな場所から崩れて流されていきます。… ちなみにコレは採取しませんでした。

 

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 まあボウズというのも悔しいので珪化木を一つ。

 

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 モクズガニの残骸。カニの甲羅があちこちに転がっているのをいぶかしんでいると,その先の水中に

 

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 スッポン!


 これは驚いた。久しぶりに驚いた。茨城の野外でスッポンを見るのは初めてです。というか分布しているのか。調べてみると日本のスッポンは野生のものと養殖池から逃げ出したのと区別がつかず,そもそも自生なのか外来なのかもはっきりしない。私は漠然と,茨城にいるとすれば温暖な県南地方だろうなあなんて思ってました。こんな県北にいるなんて。肉食の性質が強いとやらで,カニの残骸はたぶんこの個体の仕業です。


 さて私はこのスッポンをどうすべきだったろうか。亀は鈍重と勝手に思い込んで,顔を接写しようとカメラを水中から近づけたら意外なほど身軽に泳ぎ去ってしまいました。スッポンは素早い。そうわかっていたならまず上から甲羅を押さえて捕まえていたのに。


 何はともあれ面白いものを見ることができました。あの淵にはスッポンがいると知り得ただけでも大戦果です。ナチュラリストの引き出し。また見にこようっと。

 

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 さらに何か所か巡って,期待してなかったメノウもいくつか採れました。お昼もとうに過ぎて,玉川を堪能するひと時は終わりとしましょう。

 

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 ヤブカンゾウが盛りでした。


 コンビニで遅い食事を済ますと,今度は久慈川メノウも気になります。何より信者の皆さまへの供物をしばらく供給していない。沢に行ってみよう。

 

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 ここは久慈川左岸の沢。カジカガエルの涼やかな声が響きます。

 

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 玉川とは比較にならない澄んだ水。何だかほっとしてしまいました。

 

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 オオミズアオが死んでたりして。

 

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 いっぱい採れた。富岡橋での供物とさせて頂きます。

 

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 色の良いのや,久慈川では珍しい縞模様のある「瑪瑙」がありました。やっぱり今日はいい日です。

 

 

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 最後にお見苦しいものを,今日の日焼け。二の腕までのが6月の外仕事で,そこから肩口までが今日の分。本当は日焼けなんかしちゃいけない年齢だけど,今年は肩まで真っ黒に焼くぞー。夏だー。

 

 

 

 

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