4月1日、大人の夏休み初日です。ぐふふふ、何をしようか。まずは平日で人のいない玉川に行ってメノウひとり占めしてやるぜうひゃひゃひゃひゃ、とか前夜に考えていたら
夜っぴて雨。それなりの本降り。
朝になっても雲が切れず、暗くて寒い朝です。川も増水していることでしょう。久慈川水系の神さま、悪い考えを見逃しません。とほほ。
気を取り直して、別の行動を考えます。やりたいことは両の指でも足りないのだ。どうやら今日はもう雨が降らないようだし、アレやろう。以前にもお伝えした、県立図書館に片道4キロを歩いていき、まる一日書籍の山にこもるというアレです。本さえあればボクは幸せ。週何回かの日課にしようと思ってます。
足元をジャングルブーツで固めてさあ出発。
平日の朝、ひと気のない表通り。もっとも休日でも大差はないのですが。すっかり寂れた水戸の中心街。
途中の金毘羅さま。徒歩で通る時はいつもお参りしていきます。
とりあえず古い城下町なので、街なかに祀られてる神さまだってあるのです。
なんて寄り道をしながら県立図書館着。以前はここで休館の看板に絶望したっけなあ。
50分で歩き切りました。たぶん実距離は4キロを少し割るのでは。かなり早足で歩きましたけどね。さあ図書館だあ。
ぎゃああああ
また休み。呪われたか。…… よく考えたら、今日は新年度の異動がある日で、県立の施設は引継ぎとかあるのでしょう。調べたら蔵書整理と合わせて7日まで休むようです。春休みの学生さんのことをきっぱり切り捨てるあたり、さすが県立図書館。
気を取り直しましょう。図書館の周囲は公園緑地です。ベンチに座って、コンビニで買ったおにぎりを、昼食には少し早い時間ですが食べちゃおう。
スパムおにぎり。スパム、実は好物です。油!塩分!カロリー!の三拍子そろった理想の食品。誰だこんなもん作ったのは。
ん?
腰かけた途端にドバトが寄ってきました。何だオマエ。
スズメも視界に入るか入らないかの絶妙な位置にいます。ははんこれは。
おにぎりのご飯粒を爪に乗せてぴんと弾くと、ハトがととっと駈け寄ってついばみます。遅れて3,4羽のスズメがわっと降り立ち、すぐ逃げます。そういうことか。
ベンチの後ろは生垣になっているのですが、振り向くとスズメの群れがこっちを見ながら鈴なりです。ヒヨドリも混じり、地面にはシジュウカラやハクセキレイまでが遠巻きにしています。そうかここは餌場なんだ。たぶん毎日ここで昼飯の分け前を鳥に恵むひとがいるのでしょう。私もなんか愉快になって、ご飯粒を次々に弾いて見ます。次々と降り立っては逃げる鳥たち。スズメが取ったり、ハトが取ったり。体の大きなヒヨドリは小回りが利かず分が悪いようです。目の前でどんくさいハトにご飯粒を取られて、一瞬互いに正面から向き合いました。ケンカになるかと思いきや、ヒヨドリに遺恨はないらしくすぐ飛び立ちました。人間ほど面倒くさい生き物ではないようです。ご飯粒を空中高く跳ね上げると、スズメが見事な空中キャッチを決めます。わあすごいなあ。
いかんいかんいかん。
これはいかん。これでは公園のエサやりおじさんではないか、都会の公園によくいる。家族も友人もなくコミュ力もなく、ただハトだけがお友達みたいな。人に何を話しかけられても答えないで、ただ鳥に囲まれているような。ああいやだそんなものは目指してないんだ。危なかった。もう少しで鳥どもに籠絡ろうらくされるところであった。
玉川もついえた。図書館にも振られた。もうこうなったらお散歩しかありません。幸先いいなあ、ボクの夏休み。
宮下銀座と言います。水戸の東照宮の足元に延びる、かつて水戸で一番怪しい商店街でした。ここの話はそれだけで一つの記事になるので、もったいないから今日はパス。
水戸市立図書館も休館、ただし今日だけ。あとで調べたら、今日は公立の図書館はどこもお休みのようです。ただしこの春休み期間に8日間も休むのは茨城県立図書館だけ。どこ見てるんでしょうねえ。
晴れ上がった空に芸術館タワー。私が歩けばこの通り、見よ晴れ男パワー。せめてはこの晴天を今日の慰めとしましょう。
ここからはまた水戸の台地の北の縁を巡って帰ります。これはきちんとお祀りされたお地蔵さま。
寛政十年(1798年)の銘があるそうです。大事にされてきたのでしょう。
以前にも記事にしましたが、水戸の台地は融水が多くて、それを市が親水公園にしたものが緑陰に。
水がキレイすぎて、ちょっと痩せたコイ。
ヤブツバキ、まだ盛りです。
失礼ながら水戸では一等地と言えない場所で、こんなイイ感じの廃屋が並んでいたり。この写真、オカルト話のときに使わせて頂きます。
これもお地蔵さま。
この道沿いは水気の多い場所で、ニリンソウが群生しています。…… 少し葉が異形です。どんな花が咲くか、あとで見に来よう。
これはユキノシタの群生。セリも混じって、水分が多い土地は植物も多様で面白い。
アブラチャンの花。
異臭がすると思ったらヒサカキが満開でした。
桜、たぶんソメイヨシノが伐られていたのですが
ちゃんと開花している。命尽きる前に子孫だけは残そうとするけなげな姿です。たとえそれが徒花あだばなであろうとも。
那珂川を見下ろす台地は昔から人々が住まっていて、市内に古墳群がいくつもあります。
畑の土の中に、これはたぶん円筒埴輪のかけら。この場所にかつて小さな前方後円墳があって、それがブルドーザーで潰された経緯を私は知ってます。これもいつかちゃんと記事にしたい。
これも小さな円墳じゃないのかなあ。
ああ、今日もいろいろなものが見られました。 …… あれ?
今日はお散歩話じゃなかったはずなのにいいいいい。
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