ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

秋を愛でる

 

    



 

         
 どーもー、アカスジカメムシでーす。スターウォーズに出てたの憶えてますかー。ジノさんちで大事にされてるアシタバの汁をちゅうちゅう吸ってまーす。このあとジノさんに指で弾き飛ばされまーす。アディオース💗

 

 


 というわけで秋が深まってまいりました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。私はいつものフィールドで秋を見つけてみようかと思うのであります。小さい秋はどこにあるのかしら。リリカルおじさんと呼んでね、うふ💛

 


 ガマズミの実、毎年同じような写真を撮ってしまいます。甘い実が酢酸発酵を起こして酸っぱくなる前に食べよかな、でもこんなキレイなもの食べるのもったいないな。毎年そんな葛藤をしてます。

 


 冬虫夏草ハナサナギタケ。ここで以前よく似たコナサナギタケは見た気がしますが、この虫草界の最普通種は意外にも初見です。ガの蛹から発生します。

 


 キバナアキギリ、じつは暑いころから咲いていますが、本番はあくまでこの季節。斜面一面に咲き競っていました。西日本にはアキギリというのがあって、それは紫色だという。いずれも園芸植物と同じサルビア属で、がくの形なんかそっくりです。

 


 タマゴタケ。採る人がいないせいかよく見かけます。発生期も夏からずっと続きます。私の「推し」キノコなのは以前にも書きましたね、うふふふふ。こんな風に群生しているとなかなかに見ごたえがあるのう、なんて喜んだその先に。

 


 こ、これは菌輪! 半円ぶんだけですが丸く弧を描いているの、わかりますか。

 


 菌輪の円周上には、集めた陽光を開放するかのように鮮やかな幼菌の姿が。色も光沢も、この広大無辺な世界に伸びゆこうとする初々しい姿も、ああどこを見ても眼福であります。

 


 菌輪とは、土中で菌糸が増殖しながら丸く広がっていって、成長しきったその先端部でいっせいに花、つまりはキノコを作った姿です。地上生のキノコでふつうに見られる現象のはずなんだけど、キノコ側の都合もあって野外ではめったにありません。半円でもこんな大型の美しいキノコで見られたことを幸運と考えましょう。ああいいもの見た。

 


 シダも変なのは好きです。これはフユノハナワラビ。常緑のシダで、涼しい季節にこの花みたいな胞子葉を出します。園芸店でも見かけるけど、野外になんぼでもあるんだよなあ。

   ※ 常緑ではなく冬緑、だそうです。スーさんご指摘ありがとうございます。

 


 胞子葉拡大。胞子のうのかたまり(ソーラス)がぶつぶつと。

 


 ソーラス拡大。このピンポン玉の一個一個に胞子がぎっちり詰まってます。やがて成熟して弾けます。命の充満した爆弾みたいなもんです。

 


 ナツハゼの実。すんまへん手ブレしてます。ツツジ科の木の実で、まあブルーベリーのパチもんと思ってください。酸っぱくておいしいです。

 


 クルマアザミ、と呼ぶ人がいます。ノハラアザミの一形態です。この場所は一度草刈りされていて、その後に伸びた貧相な個体しかありませんでした。

 


 紫に咲くシソ科の花がひと群れ。あれアキノタムラソウがまだこんなに、と思って寄って見たらヤマハッカでした。シソ科の草姿はいずれもよく似ていて戸惑いますが、花にははっきりと種の特徴が現れます。ハッカと付きますがあまり芳香はありません。

 


 高さ10センチにも満たない小さな小さな草姿。コシオガマです。咲いていたのはこの一株だけ。本来なら70センチくらいまで成長するはずで、かつてはこのフィールドのあちこちにいくらも生えていたものです。半寄生植物であることを考えると、この個体はいいパトロンに出会えなかったということでしょうか。切ないなあ。

 


 このコシオガマもそうですが、以前はセンブリがたくさんありました。今回もあの清冽な花を期待したのですが見かけません。植生の変化は仕方のないことです。ちと寂しいけど。

 


 適度に管理され適度に放っとかれ、それゆえに多様性が高いというのがこのフィールドの楽しいところ。1年をかけて極端に変化するこの国の気候、それに合わせて姿を変える自然を愛でるには最適と、ここで定点観測を始めてもう何年になりましょうか。この国の四季を愛でつつ、今日もカメラ片手に徘徊する私であります。

 

 

 

 

↓ ランキングサイトをよろしくお願いいたします。

にほんブログ村 その他生活ブログ 季節・四季へ
にほんブログ村 花・園芸ブログ 野の花へ
にほんブログ村 その他日記ブログ 備忘録・メモへ