前回の記事で、愛車・エスクードの故障修理のことをちょっと書きました。スズキに配慮して詳説はしないつもりでした。ところが、お世話になっている修理屋さんがそれは違うと言います。
とにかく車のディーラーは不具合を認めたがらない。ひとつ前の愛車・ジュークでも、乗っていくらもしないうちにエンジンからカタカタカタ…… という耳障りな振動音が響き始めたのでディーラーへ。ところが営業の人はそんな音しませんと言い張る。メカニックを呼んで聞かせても通常の音だという。カタカタ言っているのにですよ。異音の有無ってのは基本的なチェック事項だと思うのですが、なんか私にしか聞こえない、アンタなに神経質なんだよと言われているようで、憮然として帰りました。それから1週間経つかというタイミングでニッサンからリコールを知らせるハガキが届きました。タイミングチェーンの摩耗により音が発生する不具合があるので交換します、と。
これじゃねえか。
もちろんチェーンの交換で異音は消えました。
ディーラーとはそういうものなので、不具合の情報は拡散させねばならない、修理屋のおいちゃんにそう諭されたのであります。
さて今回のエスクードの不具合、あまり国内でエスクードを売る気のないスズキは、このかつては天下を取りかけた車種に今は1グレードしか用意していません。これに標準装備されているのが「パドルシフト」。ハンドルの左右にレバーがあって、オートマチックで走っていても右をカチリと引けばギアアップ、左を引けばギアダウンができる仕組みです。信号やコーナーの手前で回転数を落とさずに減速したいとき、コーナーの出口で素早く加速したいときに大活躍です。私はマニュアルシフトの車に長く乗っていたので、減速時のエンジンブレーキは当然のように使います。その、左レバーによるシフトダウンを多用しすぎたのでしょうか、乗って2年でシフトダウンがしづらくなりました。修理屋さんを通してスズキに聞いてもらいましたが、そんなの聞いたことがないという。ほらね。
そもそも(月産わずか1200台とはいえ)大量生産された工業製品のうちのただ1台にしか現れない不具合なんて、理論的にあり得ないんだってば。
それから半年のうちにどんどん症状が重くなり、ついにはレバーをカチカチカチと20回引いて1回シフトダウンするに至りました。スズキの人にも確認してもらって、ようやくステアリングホイールの交換と相成ったわけです。これで不具合は解消されて、愛車はまるで別人のように快調に走ってます。
ネットで検索したら、やはりいましたおひと方。私のとまったく同じ症状で、同様にエンジンブレーキをお使いになるようです。たぶん使用頻度の高い順にこれが出て来るんじゃないかな。スズキさん、善処願います。
車の話に絡めるのも何ですが、これから毎週、父のぼうこうガンの治療で病院に送り迎えをすることになります。94歳、ちゃんと直立二足歩行しているのだから大したものです。これまでに3回、内視鏡手術でガンを削ってきたのですが3回目のあと、これはもう手術では完治できないと言われました。代わって提案されたのが免疫治療。なんとBCG、つまり結核菌を直接ぼうこうに注入して、免疫反応を起こさせてガン細胞を巻き添えにするびっくり療法。結核菌はそういえばかの丸山ワクチンの原料でもありましたね。94歳の身体の免疫をアテにするというのも心もとないですが、試してみましょうか。もういつ天からお呼びが来ても不思議じゃないと、覚悟はとっくにできてます。ただガンの痛みとかは見るに忍びない。治療を続けるうちに別の件で召されちゃうというのが狙いです。うふふ。
この父と母は、自分の親はもちろん、親戚の老人を何人も介護し、看取ってきました。放っておけない性分らしい。私はそんな両親の姿を見ているので、自分がそうすることに躊躇はありません。まずは自分の親。このタイミングで退職してフリーになったのも天の配剤かと思っています。
そして船は行く。人生は続く。
↓ 愛車購入時の記事です。