寒波のうねりが断続的に大洗海岸の大波のように打ち寄せる過酷な冬も終わりを告げたようですが、はて今年の花はいかように。特に偏愛するスミレたちの様子が気になりだした矢先に
「駅までさんぽ」の途上で見つけてしまいました、一番スミレ。何とここ、ゴミの集積所です。
さて困った、これは何スミレか。例年ならば野山なら早春を駆け抜けるアオイスミレか機を見るに敏なタチツボスミレ、我が王国(庭)ならコスミレかヒメスミレ。初スミレはこのあたりが通例なのです。ところがこれはそのいずれでもありません。
葉は明らかにアカネスミレ。でもかの姫の特徴である「毛深さ」が見られません。ええ、毛深い姫なんですよアレ、うふふ。
とどめにこの蜜の貯め場所「距」。無毛な上に形が全然違います。さあこれは何だ。
さんざん悩みましたが、ゴミ集積所というのがポイントです。こんな乾燥や汚染のキツい路傍に里山の野生種がぽつんと現れるなんてあり得ません。たぶんこれホームセンターで売っている、野生種を模した園芸種です。アカネスミレを母種に交配しクローン化したやつ。捨てられた土に混じっていたのでしょう。
すぐ隣では同じように逃げ出して生き延びたヒヤシンスが春を告げてます。泥をかぶってもなお美しいピンク色。哀れなほどに健気でしたたかな生命。
花々がようやく動き始めたようです。冬の間寂しい寂しいと夜泣きしていた 90 ミリマクロをカメラに付けて、花探しに出かけましょう。まずはいつものフィールドで
アオイスミレを見なければ春が始まりません。過去記事でも早い時は3月 10 日の日付でお見せしています。要するに毎年同じ花の記事があるのだー。毎年同じ、というのが大切なところで、一般にはソメイヨシノがその役を担ってくれてますが、私たちの季節感は花々が回してくれています。あれが咲いたこれが咲いたと、季節が一歩ずつ進むのを愛でる。それを昔の人は花暦はなごよみと言いました。
こちらウグイスカグラも私の花暦の筆頭です。昨年は1月に咲いていました。
ああっまたこんな写真をっ 接写映えするのでつい。
公園の植栽樹をいくつか。サトザクラ。
マンサク。これもおんなじ写真が過去記事にあるんだよなあ。
本年二度目のミツマタ。光のしずくを散らしながら。
武生林道にも行ってきました。「たきゅう」と読みます。ごめんなさい以前の記事で「武弓」と間違って表記しました。本当はフサザクラの花を見たかったのですがまだ早かったようで
ダンコウバイが咲き始めたばかり。
タチツボスミレが早く咲くのもここ。
陽だまりにぽっと一輪だけクサイチゴがあって、小さなハチが憩っておりました。
これも困りました。春先のバラ科の黄色い花はそっくりさんが多くていつも悩みます。ヘビイチゴの類としておきます。これも一輪だけ冬枯れの野にありました。
つくばにヒスイカズラを見に行こう、と誘われました。おおそういえばアレも春の花であった。花暦は日々進んでいきます。
上記のアカネスミレもどき、もし何かご存じならコメントくださいませ。
↓ 2023 年は同時期にカタクリが満開でした。今年は葉も出ていません。
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