ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

その手があったかヒメジョオン/堂々としてりゃバレないんだよ,という話

 

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 我が家の花壇のワンカット。一つ問題があります。なんでしょう。


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 黄色く輝くのはこの場の主役,ツワブキ。前にもハマギクとセットで記事にした晩秋の名花です。問題なのはツワブキの手前,テレビ中継のカメラの前にしゃしゃり出たお調子者みたいな。ヒメジョオンです。雑草です。


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 堂々たる姿で一本立ちしてます。根元から「株立ち」して多くの茎を伸ばし,スターマインが弾けたように無数の花を咲かせています。ふだん草むらの中でひょろひょろしている姿しか見ませんが,そうか大事に育てればこんな立派な姿になるんだ。


 …… なんてこと言うものか。雑草は雑草じゃい。

 


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 こいつの上手いところは,アスターの種をまいた場所に根付いたこと。家人はこれがアスターかと放置しちゃったんです。私も駐車場に向かう途中に一瞥するだけの場所だったので気づかなかった。気づいたのは花が咲いてから。ヒメジョオンじゃん,これ。


 ニセモノというか別人というか,こいつは人違いを逆手に取ってそのまま居ついてしまいました。堂に入ったものです。花壇の肥料を存分に吸い,夏の間もたっぷりと光合成をして。


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 雑草には引っこ抜きの刑。これで1本なんだからすごい。


 結局バレちゃったわけですが,私が気づかなければそのまま実を結び大量の種をまき散らしていたはずです。

 


 昔,フジの「世にも奇妙な物語」であったお話。某テレビ局。あちこちの部署に顔を出しては皆に声を掛け,面倒ごとの調整をし,場を和ませる男がいました。職場になくてはならない人気者だったのですが,ある局員がふと思いました。彼はいったいどこの部署なのだろう?


 人に聞いても誰も知らない。本人に聞こうとしても逃げられる。とうとう男を追い詰めて聞き出してみると…… テレビ局とは無関係なただの男でした。さりげなく出入りし,難なく弁当にありつき,疑われることなく人に取り入り,でも部外者なのでした。いわく,堂々とふるまえば疑われなかったのだと。


 そういえば,アリの巣の中にもエサをかすめ取って暮らしている居候昆虫がいます。私のように馬鹿真面目に生きてきた小心者には,見習うべきところが多いと思ってます。

 

 

 

ツワブキなど前出記事 

ハマギクとツワブキと 高戸小浜の海の風 - ジノ。

秋の日差しと庭の花 それはいと儚く - ジノ。

コニシキソウ,雑草という草はないけれど - ジノ。

 

 

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